2021年11月16日火曜日

「良い音」って…そもそもなんだろうね?

どうも、ひらた店長です。

本日は「音」について。

環境音とかじゃなく、楽器の音の話。私はベーシストでございますので、特に「ベースの音」について思うことを書き綴ってみたいと思うわけです。
(でも、たぶん楽器全般に通じる話だと思う)


アコベを抱える店長の図。


楽器をやっていると「良い音」っていう言葉、使うことがあるかと思うのです。私も上の写真のアコベを弾いては「良い音だな~(*´Д`)」とうっとりして一人悦に入っているわけでございます。
またはエレキベースを弾いていて、アンプやプリアンプなどでイコライジングしたり、エフェクターをかけては一人気持ちよくなっているわけ。

その時、もちろん私は「良い音」と思うわけ。「気持ちいい音だな」と。

でもその気持ちの良い音は、果たして自分以外の人が聴いても気持ちの良い音なのだろうか?とたまに思うわけでございます。「たまに」というのは適当じゃないかも。
歳を重ねて、楽器歴もそこそこ長くなった現在、ふと考えるようになった、というのが適当かもしれません。


年齢を重ねると「蚊の音」が聞こえなくなる、と言われていますよね。いわゆる「モスキート音」ってヤツ。現在、39才の私はまだ聞こえる…はず。たぶん。とにかく一般的に加齢とともに聞こえなくなる音、周波数があるというわけです。

そうすると、です。

果たして自分が出して気持ちいいと思う音は、自分以外の人には同じに聴こえているんだろうか?と。そのように思う次第です。


アンプの前で気持ちいい音を作ったとして、アンプから離れたり、アンプの前からズレただけで少し違うように聴こえるのに、自分一人で作り込んだ「気持ちのいい音」「良い音」が違う人間である他の人に、年齢の若い人に、年を重ねた人に、距離の離れた人に、スピーカーの前にいる人や横にいる人に同じように聴こえるのだろうか?と。

私は「そんなはずない」と思うわけ。同じように聴こえているわけがないんだろうと。


じゃあ「良い音」ってなんだろうか?と。


そのようにあらためて考えた時、私はバンドなどで他の楽器と音が重なった時、それに調和する音が「良い音」なんだろう、と定義してみたわけ。

例えばバンドでギターの音とぶつかるようなベースの音じゃなく、ドラムの音を邪魔するような音じゃなく、全体と調和しつつ、それでいてベースの音がちゃんとそこにある。それが「良い音」なんだろうと思うわけです。

ルーパーを使って音を重ねてみるとよくわかるのですが、やっぱり同じ音で重ねると聴こえにくいというか、ぶつかり合う感じになることがあるんですね。
それを避けるために弾き方を変えたり、イコライザーで音を変えたり、エフェクターをかけたり、ボリュームをいじったりするわけです。すると、それぞれの音がすっと聴こえるんですよね。

その音は単体で聴いた時には「気持ちいい」と感じなくても、ルーパーで重ねてみると「気持ちいい」と感じる音になっていたりするわけでして。
そのような発見があってからはなおさら、上記のように「全体と調和する音=良い音」なんだろうと思うようになった次第です。


さて。

この「良い音」って人それぞれの考え方があり、それぞれの定義があるんだと思うのです。
今回の私の話はあくまで「店長は今こう思っている」というもので、誰かの考えを否定したり、こうあるべきと考えを押し付けるものではない、ということだけ最後にお伝えしたいと思います。

それに「今こう思っている」というものなので、自分自身、数年後にはまた違う風に思っている可能性もあるわけです。その際にはまた、このブログに綴ることができればと思っております。


さてさて、それでは今回はこの辺で。

ひらた店長でした。


2021年11月4日木曜日

アコベのブレーシング剥がれリペア日記。その15 ~番外編~

どうも、ひらた店長です。

2002年製TACOMA5弦アコースティックベース「CB105C」。それのブレーシング剥がれを自力でリペアしていく様子を綴っていたのが本シリーズ。15回目の今回は番外編。

↑今までのシリーズや経緯説明などは以前の記事でぜひ。

前回14回目が「最終回」と言っておきつつ、しれっと続きを書いてますが…これには理由がありますのでご勘弁を(笑)


サブタイトルは「番外編」としたわけなのですが、前回の最後に「まだ少し異音がする」ということを書いたんですね。ブレーシング剥がれが原因じゃなく、何かが共鳴しているような音がする、と書いたわけ。

その原因が判明し、そして問題解決できたのでご報告しておきたい!というわけで番外編として書き綴っているわけでございます。


結論を先に言うと、異音の原因は「配線の共鳴」でした。


これはアコベ内部。写真の下側がトップ材。
このように配線が2本ある。


黒い太い線がジャックに繋がっていて、銀色っぽい線はピエゾピックアップのもの。この2本がプリアンプに繋がっているわけです。
その2本の線が写真やや中央くらいの灰色のチューブっぽい部品に通ってますよね?これはトップ材に貼り付けられていて、2本の配線があちこちに行って暴れないようにしているわけですが…

もしかしてこのチューブっぽい部品の中で、配線が音を出した時にたまに共鳴しているのでは…?と思った次第。


手元にあったスポンジを適当な大きさにカット。


そのスポンジをこんな風に設置。


配線を通して固定していた灰色の部品の中にスポンジをヘラで押し込み、ついでに黒い配線とブレーシングが少し当たっていたようなので、その間にもスポンジが当たるように、スポンジを長めにしてみました。

この状態にして音を出してチェックしてみたところ…悩んでいた異音が消えました!嬉しい。これで100%納得のいく音になりました。


解決してこうやってブログに書き綴ると簡単なことなのですが…この原因を特定するまでが大変でして。
あらためてブレーシングの剥がれがないかチェックしたり、音を出して異音がするけど、どこから鳴っているかわからないので音を出しながらボディを触ってみたり…とにかく大変でした(笑)

しかし、こうやって無事に問題解決できて一安心。
これで安心してアコベライフを楽しんでいけます。


さてさて。
それでは番外編はここまで。

ここまでのお付き合い、誠にありがとうございます!前回も書きましたが、このリペア日記シリーズがアコベを弾くどなたかのお役に立てば幸いです。

ひらた店長でした!