どうも、ひらた店長です。
昨日11月21日の記事『
アコースティックベースのライブ初陣の話。』にて「ライブ中にアコベがハウリング(フィードバック)してしまった」ということを書いたわけ。そして「ハウリング対策について調べておこう」ということも書いた次第。
その後、さっそく調べてマルチエフェクター「ZOOM B3n」でハウリング対策の設定(仮)をしたというのが今回の話。実際に組んだエフェクトとパラメータもお伝えします。
では「そもそもハウリングはなぜ起きるのか?」という話から。それを知らないと対策もヘッタクレもないってことで調べた結果を簡単に。正直あまりちゃんと知らなかったし。
まず「ハウリング(フィードバック)」とは「音がループすることで起きる」現象。「楽器で鳴らした音→スピーカーから出る音→その音を楽器が拾う→拾った音を楽器が出してしまう→さらにスピーカーから出る→…」という感じ。その原因は以下。
▼ハウリングの主な原因
・ボリュームが大きすぎる
・スピーカーに近すぎる
・スピーカーと向かい合っている
・スピーカーなどから出た音がボディ(弦)で共鳴&共振している
アコベ(あるいはアコギ)は「空洞のボディ」があって、弦を弾いた振動が「ボディで増幅」され、それをブリッジに仕込まれている「ピエゾピックアップで拾っている」という構造。ボディ内にマイクがあるタイプもボディで増幅した音を拾っている。(マグネティックピックアップの話は除外)
なので上記のように、スピーカーから出ている音量が大きければ、あるいはスピーカーとの位置関係によって、さらに会場などによっては反射した残響音をボディが拾って増幅してループしてしまう。その対策は以下。
▼ハウリングの主な対策
・ボリュームを下げる
・スピーカーから離れる
・サウンドホールに蓋をする
・原因になる音域をカットする
シンプルと言えばシンプルな話。調べた感じだと「原因になる音域をカット」することが出来れば、その分ボリュームを上げることが出来るという解釈で良いはず。
さらに詳しく知りたい方はこの2つの記事がオススメ。1つ目は分かりやすく、2つ目は専門的に書かれています。本記事ではこれ以上詳しく触れないので気になる方はぜひ。
(2つ目の記事が分かりにくい、という意味ではない。詳しく書かれているので専門的にならざるを得ないという感じ)
さて。ここまでの話を踏まえて。
自分が現状、アコベに出来るハウリング対策としては「サウンドホールに蓋をする」ことと、「原因になる音域をカットする」ことと判断。この対策をした上でスピーカーとの位置関係を現地で考えるという感じかと。
なのでさっそくマルチエフェクター「ZOOM B3n」で現状思いつく対策を。
※「ZOOM B3n」のエフェクト一覧などについては以下の私の記事を。
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ハウリング対策で組んだエフェクトの一覧。
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以前のアコベ音作りの記事『
続・「アコベ×B3n」での音作りの話。』で書いた通り、基本の音作りはプリアンプ「DI-5」(左から2番目)にて。そして不要な低音域をカットするための「Low EQ」(左から3番目)、ブースターとして「RC BOOST」(右端)をすでに設定済み。
その他として左端から順に「ZNR(ノイズリダクション)」、「High EQ(高音域用のイコライザー)」、「Bass GEQ(7バンドグラフィックイコライザー)」の3つをプラス。
軽くそれぞれの役割&導入理由などを。左から順に。
・ZNR:無演奏時のノイズによるフィードバック対策
・DI-5:アコベの音作り用。ハイカットも。
・Low EQ:不必要な低音域のカット用
・High EQ:不必要な高音域のカット用
・Bass GEQ:特定の音域をカットするため
・RC BOOST:ソロ時などの音量増加用
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それぞれのパラメータ。その1。
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それぞれのパラメータ。その2。 |
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それぞれのパラメータ。その3。 |
ディスプレイが見やすいように写真が暗くなっております。もしパラメータの数値が見づらくて読めないけどめちゃくちゃ気になるぞ!という方がいらっしゃいましたらコメントなどいただければ。
アコベをあらためて弾いてみたところ「E音」で音が共鳴しすぎている(E音の他に「ブーン」という音の成分が多い)と感じた。「ハウリングする寸前のような音」になってしまうため、「Bass GEQ(7バンドグラフィックイコライザー)」で調整した形。上記のパラメータで「4.5kを-1.5」にしているのがそれで、これによって共鳴音が抑えられた。
他には「50」「10k」の音域を全カットしている。つまり不必要な低音域&高音域のカットを「Bass GEQ」でもやっているということ。
その他のエフェクトでも低音域や高音域を執拗にカットしていますが、自室でアンプから音を出しながらセッティングして「アコベらしい音(「DI-5」で作った音)」が損なわれないギリギリに出来た…と思う。
他のアンプやスピーカーからはどうなるかわからないけど、今回はあくまでも「仮セッティング」ということで、またバンド練習などがあった際に微調整していく予定。(とは言ってもしばらくバンド練習の予定はないんだが…)
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そしてもう1つ大事な対策。 サウンドホールのカバー。 |
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外すとこういう感じ。 手に持っているものが穴にハマる。 |
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実はライブ中には サウンドホールカバーをしてなかった…。 |
このサウンドホールを覆うカバーの役割を十分に理解していなかったので、ライブの際にはカバーを持って行ってはいたけど装着していなかったんですよね。
最初に記載した通り、ライブ中に背後のスピーカーから出ている音はもちろん、会場で反射した残響音がサウンドホールの穴から入り、それをボディが増幅してしまってハウリング(フィードバック)の原因になる。なので、このカバーをつけるだけで防げた部分も大きかったはず。これは凡ミス。
ただこのサウンドホールカバー。結構緩いんですよね。装着した状態でアコベを下に向けるとポロッと落ちてしまうくらい。なので、ポロッと落ちないように手を加える必要はありそう。これは今度やろう。
長々と書いて来ましたが、ライブが終わって現状で出来るセッティングなどはしたつもり。「B3n」のセッティングはまだ大音量で試していない「仮セッティング」というところは最後にもう一度お伝えさせていただきます。
さてさて。
それでは今回はこの辺で。