2025年5月20日火曜日

フェイズスイッチのことをちゃんと理解できてなかった話【アコースティックベース】

どうも、ひらた店長です。

今回はアコースティックベース(以下「アコベ」)のフェイズスイッチに関しての話題。ウッドベース(コントラバス)じゃなくてアコースティックギターのベース版の方です。

使用しているアコベ。
TACOMA「CB105C」Hi-C仕様。
指板延長カスタムは自分で。

「CB105C」のプリアンプ。L.R.Baggs製。
Fishman製のタイプも存在する。

6月29日(日)に標茶町博物館「ニタイ・ト」にて、地元で組んでいるバンド「たまゆら」にて演奏する予定が入っております。そんなわけで現在、鋭意練習中。
そのバンド練習の際、アコベがやたらハウリングするという現象に見舞われました。原因はフェイズスイッチ(上の写真の「phase」というスイッチ)の設定ミスで、フェイズスイッチを一度押したらハウリングしなくなりました。

そしてアコベのハウリングに関しては、このフェイズスイッチについてちゃんと理解できていなかったのがそもそもの元凶。


まず「フェイズスイッチ」について。
アコギの生音とアンプの音が干渉して、音が引っ込んで聞こえる状態を「位相(フェイズ)がずれている」と言います。これを解消するための機能が、フェイズもしくはインバートと呼ばれるスイッチです。2つのポジションのうち、良く聞こえる方を選びます。
こちらのページ後半にある「プリアンプ用語集」より引用。

フェイズスイッチはそもそも「楽器の極性をプラスからマイナスに反転する」というためのスイッチらしい。(Fishmanさんのプリアンプの取扱説明書の記述から)

大事なポイントは、音は「同じ音でプラスとプラスの波が重なると増幅される」ということと、「同じ音でプラスとマイナスが重なると打ち消される」ということ。
この辺について詳しく知りたい方は「アコギ フェイズスイッチ」や「位相反転スイッチ」で検索を。


さて。以下は現状、調べて理解した(と思う)範囲で、かつアコベで実感したことを書いていきます。お使いの機材によっては違う可能性もあるので鵜呑みにせず、ご自身で調べたり試したりすることをオススメいたします。(詳しい方が読まれた際、明らか間違えている点はご指摘・ご教授いただけると幸いです)


自分のアコベでフェイズスイッチを押し込んだり押し込まなかったりすると、片方は「低音が強調されたブーミーな音」になって、もう片方は「(片方と比べると)音量が小さくあまり低音が出ていない音」になります。

これを単純に聴き比べてしまうと、「低音が強調されたブーミーな音」の方がそのベース本来の音で、「音量が小さくあまり低音が出ていない音」を「音が引っ込んで聞こえる状態」と判断してしまうかと思う。少なくとも自分はそう思ってしまっていました。

しかし。

「ブーミーな音」の方は低音同士が重なって(プラスとプラスが重なって)増幅されている状態なので低音が大きく、音量も片方と比べると大きく聴こえていたというわけ。
「低音が出ていない音」の方が増幅されておらず、そのベース本来の「クリアな音」だったわけです。


上記で引用した文の中で『アコギの生音とアンプの音が干渉して、音が引っ込んで聞こえる状態を「位相(フェイズ)がずれている」と言います』とありましたが、これ、そもそもアコギの話でありまして。
たぶん、アコベだと生音(あるいはボディの共鳴)とアンプの音が干渉すると「音が引っ込む」んじゃなくて、「低音が大きくブーミーになる」のかなと。いや待て。確かにブーミーな音になることで、他の楽器と合わせた時に埋もれてしまう感覚はあったので「音が引っ込んでいる」でいいのか…?

それに対して一聴すると「低音が出ていない」と感じる音の方が、他の楽器と合わせた時に「抜ける音」「クリアな音」と感じた次第。

そして引用文には『2つのポジションのうち、良く聞こえる方を選びます』とも書かれているわけですが、この「良く聞こえる方」というのが非常に厄介な表現なのかと思う。
部屋もしくは練習場所でアコベのみで音を出した時、フェイズスイッチを押す度に「ブーミーな音」「少し音量が小さい音(クリアな音)」に交互になるわけですが、自分の場合は一人で音を作った時に「ブーミーな音=良い音」と判断してしまっていたわけです。

ごちゃごちゃ言ってますが結論を。


アコベの場合、フェイズスイッチを押した際に

・音量が大きく低音が強く出ている方=フィードバック・ハウリングが起きやすい方
・音量が小さく低音が出てない方=そのベース本来のクリアな音

という風に思っていて間違いないのかなと。少なくとも自分の「TACOMA CB105C」の場合にはこの解釈で間違いないはず。

「ベース本来のクリアな音」の方が、試してみるとプリアンプやエフェクターでの音作りがしやすいのです。現在はマルチエフェクターで音を作っているので、その音に合わせて作るようにしようと思う。
そして今後は間違いなくそっちの音が出ているかフェイズスイッチを演奏前に押して確認するようにしよう、と思った次第。


今回の話がアコベをお使いの方でハウリングや音作りに悩んでいる方の参考になれば幸いです。

さてさて。
それでは今回はこの辺で。


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