2023年3月31日金曜日

延長指板のフレットすり合わせに向けて。

どうも、ひらた店長です。

前回の記事『延長指板のスロープ作成。』に引き続き、最終フレットが20のアコースティックベース(以下、アコベ)を29フレットまでにする指板延長計画の話。
延長指板の29フレット以降にスロープ部分を作成したというのが前回まで。

最終作業である「フレットすり合わせ」に向けての準備が今回の話。

ちなみに頻繁に「すり合わせ」という言葉を出しているが、すり合わせは弦を外した状態のネックのトラスロッドを調整して直線にし、その状態でフレットの頂点の高さを合わせる作業のこと。直線になっている金属パイプ・木材などを使い、そこに紙ヤスリを貼り付けて「擦り合わせる」という作業のこと。
フレットの頂点がちゃんと合っていないと弦を張って弾いた時に音づまりの原因になったりするので、とても大切な作業なわけです。ちなみに自分は今回が初体験。

最終的にフレットを磨いたりするので
全体をマスキングテープで保護。

ネックと延長指板の接合部は
延長指板をちゃんと本体に貼り付けてから
マスキングテープをすることに。

本体に貼り付ける前に作業を一つ。
実は延長指板の端が
少し欠けているのでその補修を。

ノコギリで切断した際、
欠けてしまったので
その欠片を保管していた。

それをタイトボンドで貼り付けて…

マスキングテープで固定を。

硬化後に優しく削って形を合わせる。
手前の角が欠けていたところ。

この端の欠けた部分、スロープを作る際に大幅に削ったりして補修の必要がなくなるかなと思って補修してなかったんですが、ご覧の通り端はそのまま「欠け」が見える状態になっているので補修した次第。一応、保管しておいて良かった。

よし。

それでは延長指板は完成とし、今後は本体に貼り付けた後にフレットすり合わせをして参ります。


さてさて。
それでは今回はこの辺で。

※指板延長計画の続きの記事は以下。

2023年3月30日木曜日

延長指板のスロープ作成。

どうも、ひらた店長です。

前回の記事『延長指板のフレット処理。その2』に引き続き、最終フレットが20のアコースティックベース(以下、アコベ)を29フレットまでにする指板延長計画の話。
飛び出したフレット端の微調整と、延長指板を本体に仮置きしてフレットの高さを見比べたのが前回まで。

「フレットすり合わせ」は本当に最後の作業として、延長指板を完全に完成させるためスロープ部分を作成していく。

29フレットよりちょっと後ろに
目印のためマスキングテープを。
その後ろを金属ヤスリで削る。

金属ヤスリの側面が曲面になっているので
それを利用してこんな風に。

そして向かって右側を
粗いヤスリで削る。

金属ヤスリで削ったところまで
とにかく削る。

削り終わったところ。

マスキングテープを剥がして…

タオルで全体の粉を払ったところ。

横から。

後ろアングル。

今更の説明だけどこのスロープ部分はスラップでサムピングをした際、親指を当てる部分。このスロープがあることで親指が深く入り込まず、サムピングのアップダウンがしやすいんだとか。使用経験はないんですが、せっかく延長指板を作ったのでそのために作成してみた次第。

このスロープの上で指弾きをするとフィンガーランプ代わりにもなる…はず。ちなみにフィンガーランプも先ほどと同じ理屈で、指が深く入り過ぎないので弾きやすく音の粒が揃いやすいんだとか。(こちらも使用経験はなし)

とりあえず感覚で作ってますがスロープはこれで完成。今後は最後の作業「フレットすり合わせ」をするための準備、という感じかな。


さてさて。
それでは今回はこの辺で。

※指板延長計画の続きの記事は以下。

2023年3月29日水曜日

延長指板のフレット処理。その2

どうも、ひらた店長です。

前回の記事『延長指板のフレット処理。その1』に引き続き、最終フレットが20のアコースティックベース(以下、アコベ)を29フレットまでにする指板延長計画の話。
延長指板に打ったフレットの端が飛び出しているので、それを金属用ヤスリで削っていく作業をしたのが前回まで。

とりあえず目の細かい紙ヤスリの
先端を折り返して持ち…

このように削ったフレットの端を
こすってバリを落としてみる。
この紙ヤスリで十分落とせるので一安心。

マスキングテープを剥がしてみたら
やはりフレット端の飛び出しが
まだ気になったので微調整。
この時に木材も少し削れるのは仕方ないか。

本体の上に仮で置いてみる。
21フレットの白くなっているところは
大きな傷が気になったので
目の細かい紙ヤスリで何度か削った跡。

ややブリッジ側からのアングル。

ネック側から。

フレットの幅が細いんだけど
思ったよりも気にならないね。
それとフレット端はもう少し傾斜を
つけるように削った方が良いかも。

直線の金属定規を置いているところ。

金属定規を置くとやはり延長指板側のフレットが高いので、これを元々のフレットの高さに合うまで削っていく(すり合わせていく)のが今後の作業になるかと。

その前に延長指板の29フレット以降にスロープ作成を作成しておいて、仮置きじゃなくて本体に本番の取り付けをした方が良さそう。それによって延長指板自体の高さがわずかに変わる可能性があるので、すり合わせは延長指板を完成させて本体に取り付けた後、本当に最後の作業とするのが良いと判断。

よし、それじゃ次回はスロープ作成を。


さてさて。
それでは今回はこの辺で。

※指板延長計画の続きの記事は以下。

2023年3月28日火曜日

延長指板のフレット処理。その1

どうも、ひらた店長です。

前回の記事『延長指板のフレット打ち。その2』に引き続き、最終フレットが20のアコースティックベース(以下、アコベ)を29フレットまでにする指板延長計画の話。
延長指板にフレットを打ち終わったので、飛び出ているフレットを削っていく作業を。

まずは延長指板の側面に
マスキングテープで保護を。

フレットの間も保護していく。
フレットから出ている部分は切り取り、
幅の狭いところなどに流用。

全体をマスキングテープで保護した図。

裏側はこんな感じ。

その延長指板を作業台に
クランプでこのように固定。
左側に写っている金属用ヤスリで
飛び出ているフレットを削っていく。

横アングルから見たところ。
最初、一気に削ろうとしたけど
一つずつ削る方が楽だった。

ある程度削ったところ。

横アングルから。
マスキングテープは削れているが
木材は削れていない…はず。

このようにフレット端は削ってだいたい合わせることが出来ました。手で触るとほんの少しフレットの端が出ているような気もするけど…これはマスキングテープを外してから削らないと木材ギリギリまでは厳しいかも。ただ、延長指板の端は指を滑らせることがないはずなのであまり神経質に合わせなくても良いのでは?とも思っている。

アコベ本体のフレットを見ると、フレットの端は斜めになるように削っているだけ(端を丸めるように削られてはいない)ので今後はヤスリで端に角度をつける作業。そして目の細かい紙ヤスリでバリなどを取っていく作業を。

その後にいよいよフレットのすり合わせとなります。


さてさて。
それでは今回はこの辺で。

※指板延長計画の続きの記事は以下。

2023年3月27日月曜日

延長指板のフレット打ち。その2

どうも、ひらた店長です。

前回の記事『延長指板のフレット打ち。その1 ~トラブル発生~』に引き続き、最終フレットが20のアコースティックベース(以下、アコベ)を29フレットまでにする指板延長計画の話。

いよいよフレット溝をつけた延長指板にフレットを打ってみたら…失敗して延長指板の裏側に割れ、ヒビが入ってしまい、それをタイトボンドで埋めて修正したというのが前回の話。

裏面に入ったヒビは
表面には達していなかったが…
ご覧のように板の中央に凹みが。

その凹みを修正するため
17Rになるように削った後。
半端に打った21フレットが邪魔で
小キズがたくさん目立っているが
最終的にオイルを塗れば目立たなくなる…はず。

裏面も再び直線になるように
硬化したタイトボンドごと削って調整。
ヒビ割れの跡はわからなくなった。

延長指板の裏面と表面を必要最低限、紙ヤスリで削って調整したが…その少しの削り具合が最終的にどれくらいアコベ本体に取り付けた時に影響が出るか、というのが少し不安。ただ、本当に最終的な高さは弦に接するフレットになるわけで、そのフレットのすり合わせさえうまく行けば大丈夫のはず。たぶん。

延長指板の調整が終了したので
ふたたびフレットを打っていく。

その前にフレット溝の微調整&確認も。
フレットの深さが1.8mmくらいなので
2mmくらいの位置にマスキングテープで目印。

それを頼りにフレット溝の深さを
こんな風に微調整。

微調整が終わったらフレットを必要な分よりも長く切り、今度は底面に何もないことを確認して硬い木片を当てて金槌で打っていく。

フレット打ちの最中。
フレット中央を最初に打つと
個人的にはやりやすく感じた。

全フレットを打ったところ。

反対側からのアングル。

フレットはこんな風に少し
飛び出ている感じ。

「喰い切り(エンドニッパー)」という工具があればもっと指板ギリギリでフレットを切断できるはずだが、持っていないので大きめのペンチの金属を切る部分でギリギリで切っている。なので上の写真のようにフレットが少し飛び出ている状態に。

そんなわけで全フレット、慎重に作業して今度は無事に打ち終わったので、フレットの飛び出ている部分を金属用ヤスリで削って合わせていくのが今後の作業。

フレットの端の処理が終わったら、延長指板を再びアコベに仮止めして「フレットのすり合わせ」という感じになるはず。その前に延長指板の29フレット以降の部分を削ってスロープにした方がいいか…?ちょっと悩み中だがいよいよ終わりが見えて参りました。


さてさて。
それでは今回はこの辺で。

※指板延長計画の続きの記事は以下。

2023年3月26日日曜日

延長指板のフレット打ち。その1 ~トラブル発生~

どうも、ひらた店長です。

前回の記事『延長指板の素体の加工・成形。その3』に引き続き、アコースティックベース(以下、アコベ)の指板延長計画の話。
21~29フレットのフレット溝を作成した延長指板に入れたのが前回まで。

このように溝を入れ、
溝の深さも調整済み。

いよいよフレット打ちだな、と緊張しながら21フレットを打ちました。打ったんですが…ここで問題発生。

このように打ったんですが
フレット中央が浮いてなかなか入らない。
(この写真、指板が傷だらけですが
撮影がトラブル後だから)

この時、延長指板には底面に本体との高さ調整のために「強力両面テープ」が四隅に貼ってありまして。それを剥がさずにフレット打ち作業を始めたんです。
そして上の写真の通り、21フレットを打ったら中央が浮いて入らない。入らないので結構力強く金槌で叩いたところ…(もちろんフレットを直接叩いたわけじゃないですよ。木材をかませてあります)

状況を図解してみました。
簡単に言うと延長指板にヒビが入ってしまった。

フレットが板の両側に中途半端に入っていたおかげか真っ二つには割れなかったんですが、延長指板の底側に割れ(ヒビ)が入ってしまったんです。
上のような状況、延長指板中央が宙に浮いた状態で叩いたもんだから力が板の中央のみにかかってしまって割れたわけです。ちょっと考えればわかるのに…両面テープを剥がさなかったことを後悔しました。

考えた末、とにかく修正することに。
タイトボンドをヒビの中に塗り込み
ハタガネという工具で固定。
ボンドが塗ってあるところに
綺麗にヒビが入ってしまった。

ひっくり返したところ。
表面にはヒビは入っていない。

ボンドが硬化した後に撮影。
このように中央が少し凹んでしまった。

ここまで順調に、そして慎重に作業を進めてきただけに今回のトラブルはかなりショックでした。慣れない作業だからこそ、そのまま作業を進めて問題ないかなどの確認は何事においても大事だと痛感。

今後は延長指板に凹みが発生してしまったので、再び17インチRに削り直す作業をしてからフレット打ちを再スタートしていきます。


さてさて。
それでは今回はこの辺で。

※指板延長計画の続きの記事は以下。

2023年3月25日土曜日

延長指板の素体の加工・成形。その3

どうも、ひらた店長です。

前回の記事『延長指板の素体の加工・成形。その2』に引き続き、アコースティックベース(以下、アコベ)の指板延長計画の話。
本体の最終フレットが20なので「29フレットまでの延長」を目指してローズウッドの板を加工中。本体の指板面の形に合わせていく作業に入っております。

そして粗い紙ヤスリを使って地道に形を整えた結果が以下。

本体ネック側から撮影。
ネックと高さも合い、形も悪くない。

ちなみに加工前はこちら。
とにかく手作業で上の状態に。

加工後、ブリッジ側から。
延長指板裏には実際に固定するために使う
強力両面テープを少し切って
四隅に貼ってある。

上から見た図。
うん。悪くない。

延長指板の素体はこれで完成としよう。
とにかく手作業で削っていくは大変でございました…。

次にフレットの溝を入れるために
厚紙にフレット位置を製図してみた。

それを延長指板にマスキングテープで
こんな風に固定してみた。
この状態で厚紙ごと木材に溝を入れる作戦。

ノコギリで溝を入れる前に
ソーガイドと延長指板固定用木材を作成。
17R作成用木材が活躍しました。

延長指板と作成した木材を
クランプでこのように固定。

別アングル。
固定用木材の手前側は
直線になるように削ってある。

上から見た図。
この状態で溝を入れていく。

溝を数か所入れたところ。

ズレないように慎重に作業を。
厚紙がソーガイドの役割も
してくれている気がする。

溝をすべて入れ終わった図。
うん。悪くない。

29フレット以降の部分は削ってスロープ状にする予定。うまくいかなければ切り落としても良いのでとにかく余裕を持って伸ばしてある。

21フレット目が思ったよりも端にあって、フレットを打ち込んだ時に割れたりしないかちょっと心配だけど…今後はいよいよフレットを打つ作業を。
残る工程は「フレット打ち」「フレットすり合わせ」「本体への固定」という感じ。完成が近づいて来ました。


さてさて。
それでは今回はこの辺で。

※指板延長計画の続きの記事は以下。