前回の記事『延長指板に弦を戻し音出しチェック。』に引き続き、最終フレットが20のアコースティックベース(以下、アコベ)を29フレットまでにする指板延長計画の話。
弦を戻して延長指板上の音を出してチェックしたのが前回まで。無事に音が出て一旦「完成」となったわけですが…
ネック調整&弦高調整が甘いままだったので、今回は弦高調整を追い込んでいく作業。
アコベは「ネックをフラットに近づけていく=弦高が下がる」ということになる。なのでネックをフラットに近づけていって弦高を下げたわけですが、ある程度下げると3弦開放を弾いた時に「ビビビ…」と金属音が混じるようになりました。
ネックをフラットに近づけると 3弦と1フレットがほぼ接触していた。 他の弦には問題は発生しない。 |
これは弦を緩めているので フレットと弦の間隔は空いているが ここがほぼ接触している状態だった。 |
実はこの問題、以前にも発生していたが「ナットをタイトボンドで埋めて応急処置する」という方法で回避した過去が。
↑その時の記事はこれら。もし興味があれば。
あくまでも応急処置ということで根本的な解決にはなっておらず、今回のフレットすり合わせ作業でうまく解決できているんじゃ、と淡い期待をしていたがやはりそんなことはありませんでした。そもそも既存のフレットはそんなに削ったわけじゃないしな…。
1フレットにゲージを当ててみると やはり中央付近が盛り上がっていた。 |
指板にも当ててみたら こちらも中央が盛り上がっている。 これは最初の製造過程での問題ってことか…? |
とにかく問題の箇所を削るため マジックで削る部分に目印を。 |
マスキングテープをして 粗めの紙ヤスリで削る。 |
ある程度削ったら 細かい紙ヤスリでならしていく。 |
スチールウールで磨いて… |
仕上げに研磨剤。 |
ピカピカに。 |
削って研磨したら弦をチューニングし直し、ネック調整などをして3弦開放音の具合を見る。これを何度か繰り返して状態を見ていく。
何度か繰り返すと、3弦開放で金属音が混じっていたネックの状態でも金属音が発生することはなくなり問題は解決。既存のフレットを削るのは思い切りが必要だったが問題が解決してよかった…。
そんなわけで今までよりも弦高が下げられるようになったので、全体を弾いてバズ音が鳴らないギリギリの低さにセッティングを。すると嬉しい変化が。
以前に音出しチェックをした時よりも弦高が低くなって弾きやすくなったのはもちろん、音出しチェックした時に延長指板上のピッチが「やや低くなっていた(ややフラットしていた)」のが改善しました。これなら普通に弾いていても「ピッチがズレている」と感じないくらいになっていると思う。(チューナーで1弦24フレットを弾くとほんの僅かに低いかな~くらい。ほぼ合っている)
「ハイフレットのピッチ=オクターブチューニング」に関しては少し諦めていた部分があったので超嬉しい変化です。ただ、それは1弦(チューニングCのHi-C)に限った話で、2弦や3弦などで24フレットを弾くと相変わらずフラットしているんですね。不思議。
現状では増設した21フレット以降は1弦でのみ弾く予定なので極端な話、1弦のピッチさえ合ってくれていれば良いわけですが…改善可能な方法があるならそれを模索してみたいとも思っております。今後の課題ですな。
さぁ。これでいよいよ指板延長計画は完了。
個人的には大変満足のいく結果となりました。
今後はフィンガーレストの自作を考えているが、まだ形などを思案している段階となってます。こっちは進めたらまた報告を。
さてさて。
それじゃ「音出しを含めた報告動画」を作成していこう。
それでは今回はこの辺で。
※指板延長計画の続きの記事は以下。
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