昨年に「ZOOM R4」というポータブルMTRの話をしたことがありました。今回はその「R4」をレコーダーとして長時間の録音テストをしてみたという話。
↑R4がどういう製品かという話が上の記事で、下は内蔵マイクの音質についての話。
↑Amazonでの販売ページはこちら。詳しいスペックなどはこちらで。
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「ZOOM R4」がこちら。 部屋では基本的にミニ三脚に取り付けている。 |
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ちなみに画面右上にSDカードの表示があるが、 SDの使用量は青い色で表示されて 白い部分はまだ空き容量があるということ。 |
先日にバンド練習があり、その際にミキサーのメインアウトからR4にステレオケーブルで接続。なのでR4側もステレオでの録音設定に。録音時間は2時間半ほどで乾電池駆動(プラグインパワーなし)。
満充電の状態で録音開始をし、録音終了時に電池残量が1目盛りまで減ってましたが、電源を切ってしばらくしてから再び電源を入れると電池残量が3目盛りまで復活してました。理屈はよくわかりませんが長時間録音時はアダプターからの給電が安心かも。
個人的に気になっていたのは、長時間録音するとどれくらいの時間でファイル分割されるのか、そして分割された部分は音飛びするのかという点。
結論として録音時間2時間半ではファイル分割されませんでした。
R4とPCをケーブルで繋ぎ、録音したデータを取り出してみると1トラック(モノラル)が約1.5GB。2トラックも同じく約1.5GB。つまりステレオとして扱うと約3GBになるということのはず。(PCと繋いだ際にはステレオのデータとしては取り出せない)
ZOOMの別のレコーダーでは2GBほどでファイル分割がされるので、R4だとモノラルで3時間くらい録音するとファイル分割が起きるのかもしれない。(未検証)
そんなわけで2時間半の録音ではファイル分割は起きないということが判明。
そして録音された2時間半のデータをPCから聴いたところ、特に問題は発生しておらず、しっかりと録音されていたことを確認。しかし。長時間録音すると一つ問題があることが判明しました。
それは、録音データが2GBを超えるとR4本体でのエクスポート(書き出し)ができないという点。
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プロジェクトからエクスポートを選ぶ。 (ホコリはご勘弁を…) |
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エクスポート時のファイル形式などを選んだ後の画面。 2時間半のデータは処理するのに45分かかるとの表示。 そのまま「Execute」を押すと… |
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「Over 2 GB !」との警告。 処理を行ってくれない。 |
R4本体でのエクスポート時に「ファイル形式:WAV/MP3」「ビット深度:16bit/24bit/32bit float」「ノーマライズ処理:有効/無効」を選択するわけだが、2GBを超えるファイルはそれをR4本体ではできないということ。
あらためて説明書を確認すると「トラックの最大録音時間が93分を超えると書き出しは実行出来ません」との記述がありました。上の写真では「Over 2 GB」と書かれているが、正確な条件は「92分以内であること」ということみたい。
2時間半のステレオ録音で片方のチャンネル(モノラル)が約1.5GBだったので、モノラルなら2時間半の録音をしてもR4本体でノーマライズなどが出来るのかなと一瞬思ったが、そもそも「93分を超えると出来ない」とのこと。それなら「Over 2 GB」の表示は誤解を招くような気がするが…とにかくこの点はレコーダーとして使いたい場合には気をつけた方が良さそう。(R4をレコーダーとして使用するユーザーは少ないと思うが)
ただし。
これはあくまでも「R4本体でエクスポートする場合」の問題点。
R4とPCを繋ぐ、もしくはSDカードから直接データを取り出す分には2時間半でもまったく問題はない。ただ、取り出したデータは当然「32bit float」なので、32bit floatを扱えるDAWや編集ソフトじゃないとゲイン調整・ノーマライズなどの処理が正常に行えない点に注意。
そしてステレオで録音する場合は、取り出したデータは「モノラルx2」なので、自身でDAW・編集ソフトを使ってステレオとして扱えることが条件。
32bit float対応のソフトがPCに入っているなら、レコーダーとしてモノラルでの長時間録音は結構ありかもと個人的には思う結果に。
「ZOOM R4」の使い方としてマニアックというか邪道というか…メーカーではあまり想定していないとは思いますが、どなたかの参考になれば幸いです。
↑あらためてスペックなどが気になった方はこちらを。
さてさて。
それでは今回はこの辺で。
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